
広いダイニングと大きな窓。路面店の強みを生かし多彩なアングルで撮影が可能!
―撮影隊のニーズとして人気なのが、ファミリーレストランと喫茶店の設定。通常ファミレスの場合、24時間営業しておりロケの受入れは難しい中、閉店時間のある「公公婆婆 駒沢店」はとても重宝されているという。
まずはロケ担当の手嶋さんに、実際使用されるメインスポットを紹介してもらいました。
「やはり中央のダイニングでテーブルを移動して撮られることが多いですね。机や椅子の移動によるレイアウトの変更は要望通りにできます。」
―確かに、広い店内はどの角度からの撮影にもバッチリ対応してくれそう。
そして意外と多いのが…
「店外から店内を撮影するシーンも多いです。」
路面店という事とお店を大きく囲んだ窓の利点を活かして撮影されているのですね。

駅から徒歩20分。立地のメリット、デメリット
―人気の秘密として周辺の環境も大きく関わっているとか。
「メリットとしては、駒沢公園が近いので公園でのシーンの後にすぐお店のシーンが撮れるということ。あとは構造上、駐車場は20台停められるので、車で来やすいと言われます。もちろん無料でご提供しています。」
―駐車場での撮影も可能ですか?
「今まで数回ありました。車の中でのシーンの時に安心して停めておける場所が、なかなかないとお聞きしています。」
―デメリットとその対策は?
「住宅街が近いので、音の問題が最も注意すべき点です。“事前の説明”、“撮影時間の厳守”という対策を取り、ロケ隊の方々にも協力していただくことでリスクの回避をしています。」
スムーズな撮影のためには、近隣への配慮も重要なのですね。

迫力あるオープンキッチンで、演技・演出サービス!?
―店内では違ったシチュエーションで色々なシーンが撮影できそうですね。
リピーターの方も増えていますか?
「前回はメインフロア、今回は窓側の席というように違ったシーンでまた利用して下さるケースが増えています。最近では、厨房を撮りたいという方も少しずつ増えてきていますね」
―(厨房での仕事を見て)確かに、中華鍋から立ち上る炎は迫力の画になりますね。
「ほかには、湯気を出してほしいというご要望もあります。なので、料理長がエキストラとしてたびたび出演しています(笑)。営業中の実際の動きを演技指導することもありました」
―(笑) ほかにも、喜ばれるサービスはありますか?
「撮影の合間のお食事に、メニューにはないのですがカレーをご用意することができます。お弁当を食べることがほとんどと聞いていたので、『温かいものはすごくうれしいです』と、とても喜んでいただけたのは、こちらもうれしかったです」
―消えモノ調理の要望もあるらしいですね?
「結構多いですよ。うちは中華料理が基本ですが、パスタやオムライス、ハンバーグなどのご要望をいただいて、洋食出身のシェフがパパッと作って驚かれたこともあります(笑)」

どこまでできる!? 本物の柔軟性とはまさにこれ!
―撮影をお断りするケースはありますか?
「(お客様との)予約のバッティングと、こちらが対応できない時間という場合くらいですね。」
―作品の内容で、選ばれたりすることはありますか?
「それでお断りすることは、全くないです。例えば、シーンの内容でネガティブな表現をされていても、作品自体が素晴らしければ問題ないと思います。ワンシーンだけではなく、全体で判断をしていますね。」
― “作りこみがしたい!”という要望に、どのような対応をされていますか?
「作りこみのほうも、基本的には現状復帰していただければOKという風にさせていただいています。過去に、ファミレスの設定でドリンクバーやサラダバーを作りたいという要望があり、厨房のカウンターに作られたこともあります。あとは、看板をすべて入れ替えたこともありますね。」
―きちんと作品の内容を理解してもらった上で、できる限りの対応をしてもらえることはすごくありがたいことですよね。

ロケ受け入れ3年目にして感じる変化
―最近は、どのようなお問い合わせが多いですか?
「以前はドラマや再現VTR中心だったのが、今ではCMで使いたいという方も増えてきました。珍しい例では、劇団のパンフレットの撮影が行われたりと、ずいぶんいろんな角度から、見ていただけるようになったのかな? と思っています」
―ほかに今、対応で一番求められているものは何だと感じますか?
「最近は、ロケハンから撮影までの期間がすごく短くなっていますよね。店内で画になるポイントをこちらからお伝えして、イメージ通りにスムーズな撮影をしていただけるようにご案内をしています。
―最後に、なぜロケの受入れを始めるようになったのか理由を教えてください。
「ロケがよく行われることで、より多くのお客様に当店を知っていただくための宣伝になればと思う気持ちから始めました。ただそれだけではなく、撮影の対応をスタッフも私も皆楽しんでしています。やはりお客様に喜んでもらうことは、私たちの喜びでもありますので、ロケ隊の方々にも「公公婆婆に来て良かった」と思っていただきたいですね。
これからも可能な限りロケの受入れを続けて、まわりの地域の方々にとっても、自慢になるお店になると、とてもうれしいですね。」
担当・手嶋さん(写真中央)の気さくなキャラクターと、そしてスタッフ全員がロケを“楽しんでいる”姿勢が好印象でした。
数々のロケ経験から撮影ポイントも熟知されているので、まずはご気軽に相談を!
取材を終えて
人への喜びを与えるサービス業としての精神を決して忘れないからこそ、人気のお店なのだと思いました。取材後、店内を撮影させていただいたのですが、こちらが指示を出す前に画の邪魔になるものは片づけたりと、丁寧な対応を実体験して感動! 撮影隊の方もプライベートで食事に良く来るという話がよくわかりました。また来たくなるお店『公公婆婆 駒沢店』からお伝えしました。 【ロケなび隊 斎藤奨/山中純子】
2009年6月15日
編集/斎藤奨・山中純子