
経験値ゼロのスタートから、今やロケの相談が絶えないほど大人気に!
―ロケーションの受け入れをはじめられたきっかけは?
小谷部(以下、小):そもそもはロケなび!に「BRICKS」という私が経営している横浜のバーを掲載したところから始まりました。何度か撮影を経験して、これは面白いし、お店の空いた時間を有効利用できるなと思い、周りにも勧めていました。
それが広がって紹介から紹介とどんどん増えていき、今に至るという感じです。
―ゼロから様々な施設と調整していくにあたって、どのような苦労がありましたか?
小:そうですね。全く分からない状態からのスタートだったので、こういった仕事は「どこまでやればいいのか?」といった線引きが難しかったです。
ただ、制作者側と施設側の両方が「どうやったら喜んでくれるのか?」ということだけは常に意識して動いていました。
他には受け入れ側を経験したことが役に立っていますね。お問い合せの時点で「これはNG」という場合には、
施設側に迷惑がかからないよう自分で判断することもあります。
そのほうが貸す側も借りる側もお互い余計な手間を省くことができますからね。
北田(以下、北):初めての現場は驚きと、わからないことだらけでした。
それから様々な現場に入って経験を重ねてどう動けばいいかわかるようになってきました。
今ではTVを観ると「撮影された場所はどこだろう?」というのが一番気になります(笑)。
始めてからテレビの見方も変わりましたね。
小:未だに苦労も多いですが、撮影に場所を提供してくれた方が喜んでいるのを見ると
こちらも嬉しくなりますし、やっていて良かったと思います。
なかなか撮影できないような貴重な施設・スポットが盛りだくさん!
―現在、取り扱われているのは、どのような施設ですか?
小:現在は幼稚園、コンビニ、廃工場、団地、病院、工場、ブライダルサロンなどを扱っています。
まず幼稚園は再現ドラマやCMでよく使用されますね。旧校舎と新校舎の2つがありまして、室内には各教室や体育館、プールがあり、外には小学校並みに広いグラウンド、様々な遊具が揃っています。
撮影場所や内容、規模によっては平日も撮影可能です。
次にコンビニはドラマ、バラエティ、再現VTRに使われました。
朝7時から夜23時まで稼働している本物のコンビニなのですが、
オーナーがとても協力的な方なので昼間でも3hくらいの短い撮影なら可能です。
廃工場は殺人事件などのイメージの悪いシーンも受け入れ可能なところが喜ばれています。
もうひとつの工場は横浜ではなく都内にあって、CMや再現ドラマの撮影が行われました。
こちらは通常は稼働している工場なので、空いている時間での撮影になります。
歴史もあり懐かしい町工場的な画も撮れますし、この工場には地下室があって
事件性のあるシーンを撮るのにまさにピッタリの雰囲気ですよ。
団地はドラマやスチール撮影が多いですね。住民の方もいますがオーナーの許可と、
撮影前に告知もしていますので、平日昼間でも撮影OKです。
部屋の中だけではなく通路などの共有部分や、屋上の使用もできます。
6階建てのブライダルサロンは全フロアが利用できます。
和と洋それぞれのコンセプトで各階の内装が大きく異なっているので、
ブライダルサロン以外にも様々なシチュエーションで撮影できます。
最後に、茨城にある洋館のような病院。今ある施設の中でも、問い合わせが多い人気の施設です。
病室、車寄せ、エントランス、受付など病院としての撮影はもちろんのこと、
外国の豪華なホテルの設定にも使えると思います。

ロケーション紹介以外にも充実のサービスが人気の秘密
―撮影の調整や立ち会い以外ではどのようなことが喜ばれていますか?
小:撮影許可の代理申請、ロケ弁の提供(ロケ弁ページ参照)、ロケバスをはじめとする特殊車両、ロケに必要な備品、そして警備員の手配もできます。また希望の施設が見つからなかった場合、ほかの施設所有者を紹介することもできます。
ほかにはエキストラ出演に応じたこともありました。
中でも喜んでいただいてるのは、うちで管理している以外の施設でも紹介していることです。
希望のロケ場所が見つかるまで探したいのですが、どうしても出てこない時や他の施設のほうがイメージに合う場合は提携している他社の担当者を紹介しています。
大事なのは「制作者」と「施設所有者」両方の目線を持つこと
―普段対応される時に気をつけていることは何ですか?
小:一番大事なのは「できること」と「できないこと」をハッキリとさせることです。
これを守るだけでも最低限のトラブル回避に繋がりますし、制作者の方にとっても、
後々から「やっぱりできません」と言われるなんてあり得ないことですからね。
双方にとって大事な確認事項です。
あとは各施設のオーナーさんとのコミュニケーション。ロケのウマイ話だけではなく、事前に考えられるリスクについても説明します。知っているだけでも気の持ちようが違いますし、その後にどういったケアをしてくれるのかも話せば、たいていどの方にも納得してもらえます。
制作者と施設側の両方が喜んでいる姿を見たいので、常にそれを意識していますよ。
より良質なサービスを提供するためにできること!
―今後の課題は何でしょうか?
小:制作者の方に喜んでもらえるように、とことんお手伝いするという姿勢でいたいのですが、
それが想像以上の負担になることもあります。事業を始めてから約1年半、そろそろ効率的なシステム化を考えなくてはいけないと考えています。
ちょっとサービス過剰かなと思うこともありましたし(笑)
あとロケを続けていくためには、まずは施設のオーナーさんたちが喜んでくれることが一番ですので、そのための提案や情報提供を工夫していきたいですね。そうすることでご紹介できる施設も増えますし、結果的に制作者の方々のためにもなると思います。
取材を終えて
その人脈の広さから横浜エリアで相当数のロケーションをストックしているオフィスKの小谷部さん。
施設の魅力ももちろんですが、制作者・施設所有者の両方から依頼が絶えないのは、その人柄にあり!とお話を伺って感じました。
相手が納得、そして満足してくれるまでとことん突き詰めるその姿勢がゼロから始めて成功した理由ではないでしょうか。
今後も楽しみにしています。ご協力ありがとうございました。
2009年12月15日
取材・編集:斎藤奨/山中純子